2011年6月30日木曜日

1日目、自転車屋は見つけたが・・・『予算の壁』

シン・カフェで情報を仕入れた二人。今回はマサシが地図を持っている。彼の生存本能に火がついたようだ。少年の成長を目の前で見れるのは私にとって最も喜ばしい瞬間だ。
「んーと、あれがこっちで、これがそっちだから・・・」
マサシが必死で頭の中に地図を読み込む。そして大体の場所を把握したらしく、今度は確信を持って歩みを進める。
雨がまだぱらぱら降っているので、突然の土砂降りに備えてレインコートを脱がない一行。内部は汗だらけである。さすがにフードはかぶっていない。
「あの辺の通りじゃね?」
ユウが指差す方向には地図の場所と正確に一致している。やっと調子が出てきたようだ。
辺りは暗くなり始めているが、店はまだ開いているようだ。まだ夜7時である。そしてこの辺りは私のよく知っている自転車屋がある。初回のアジア修行もそこの自転車屋で自転車を購入した。
「ヨッシャァ!!」
自転車屋を見つけてガッツポーズのマサシ。そして星原君が最もかぶりついている辺りがポイント。彼は日本国内を長距離自転車で走ることが結構多く、この手のものには詳しい。
店の中でもロードレーサーに目が行く星原君。というか、あんまり高いのは買わないぞ?あくまで『今だけ使う』自転車なのだから。というかユウもマサシも自分で選びなさい!!
「これでやっと走れるけど・・・もう夜だ・・・」
基本的に生徒に判断を任せることになっているが、さすがにこの時間、この天候で出るのはリスクが高い。自転車で走っている経験の長い星原君もそう考えているようだ。
自転車のお値段はギア無しで7000円ほど。私はあまり足を高速回転させるのが得意ではないのでギアがないときつい。
「えーっと、マサシもユウもちょっと考えてな。長距離走るとするとギアが無いとつらいぞ?というか僕がパワーでこぐタイプだからギアが無いチャリだと間違いなく足手まといになる。」
その僕の言葉で相談を始めるマサシとユウ。しかしギアつきの自転車は10000円近くしてしまう。しかし、ギアが無い自転車で長距離は走るのは難しい。1日60km程度が良いところだろうか?
そしてユウが口を開く
「えーっと、じゃあ自転車はここでギア無しを買うとして。」
「そのまま出発するか!!」
マサシもイケイケである
「おいお前ら、まさかこんな雨の中走るつもりかよ、それも夜中だぜ?ってか腹減ったし!!」
その言葉にさすがに苦笑いの星原君。確かに朝から機内食の1食と露天のポテトしか食べていない。一行はとりあえず腹ごしらえをすることにした。私としては飯を食べている間に何とかギアつきの自転車を購入する方向に持っていきたいところだ。

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